独立後は、より地域に根ざした事業の立ち上げを加速させています 。
まちとしごととくらしの研究所 設立(2025年10月): 所長として「新しいふるさと」を創るための調査・研究・実践を開始 。
株式会社子ラボ屋 代表取締役就任(2025年12月): 次世代の共創を加速させる新会社の代表として活動を開始 。
資格取得と領域拡大: AI利活用のための「G検定」合格 、および「国内旅行業務取扱管理者」試験合格(2025年10月)により、観光・地域文脈への接続可能性を広げている 。
日本社会が直面する人口減少、少子高齢化、そして地方経済の停滞という複合的な課題に対し、デジタル技術の活用と住民主体のコミュニティ形成を融合させる「スマートシティ」や「地域創生」の重要性が高まっている。本報告書は、長野県小諸市出身であり、現在は福島県会津若松市と千葉県流山市の2拠点を生活基盤とする実業家・中小企業診断士、土屋俊博(以下、土屋)の活動実績を詳説するものである。土屋氏は、東京大学工学部化学システム工学科を卒業後、日本電気株式会社(NEC)での長年のキャリア、内閣府での政策立案、そして独立後の「まちとしごととくらしの研究所」所長としての活動に至るまで、常に「応援」と「共創」を軸にした社会実装を追求してきた 1。
土屋氏のキャリアの根底には、大手電機メーカーであるNECにおける20数年の経験がある。1998年から2000年にかけて東京大学教養学部理科一類で学び、工学部化学システム工学科を卒業した土屋氏は、大学時代に運動会応援部に所属していた。この「応援」という精神的基盤は、後の伴走型支援やコミュニティマネジメントという職能に強く反映されている 1。
NEC入社後、土屋氏は新事業企画や経営企画部門において、グループ経営構造の最適化、経営戦略の策定、人的資本経営に基づく組織・人事戦略の策定など、企業経営の核心部を担う業務に従事した 3。特に注目すべきは、彼が単なる事務方としての経営企画に留まらず、「カルチャー変革」や「共創活動」という、組織のOSを書き換えるようなソフト面の変革に深く関わっていた点である 1。
土屋氏が当時提唱していた概念の一つに、株式会社VSN(現:アデコ株式会社)でのインタビューでも語られている「バリューチェーン・イノベーター(VI)」がある 5。これは、単に技術者を派遣して労働力を提供するのではなく、顧客の現場に入り込んで技術的視点から業務プロセスの改善や組織課題の解決を提案・実行する役割を指す。この「現場主義」と「課題発見能力」の融合は、後のスマートシティ社会実装における彼のスタイルを決定づけた 5。
2013年、土屋氏は経済産業大臣認定の中小企業診断士として登録された 1。当初、ITを活用して地方を活性化したいという志を持ってNECに入社した彼は、技術(IT)だけでは不十分であり、地域の会社の経営自体を強くする必要があることに気づき、この資格を取得した 5。
当時の日本において、企業に属しながら診断士活動を行う「企業内診断士」は、資格をどう活かすべきか模索している段階にあった。土屋氏は、資格が「足の裏の米粒(取っても食えない)」と揶揄される現状に対し、「日本版MBA」としての価値を再定義し、自社の業務や地域支援に役立てるモデルを自ら体現した 5。2021年には「組織内中小企業診断士協会」を設立して理事長に就任し、会員のニーズ変化に合わせたオンラインイベントの普及や、専門性の高い人脈形成を牽引した 1。
2019年、土屋氏は内閣府科学技術・イノベーション推進事務局に政策調査員として出向し、日本のデジタル政策の分水嶺となる時期に政策立案の現場に身を置いた 2。
内閣府において土屋氏は、第6期科学技術・イノベーション基本計画の策定に従事し、Society 5.0の実現に向けたスマートシティ政策の検討に携わった 1。彼の役割は、単なる官僚的な文書作成ではなく、産官学の多様なステークホルダーが共通認識を持てるような「スマートシティ・ガイドブック」の策定など、実装を見据えた基盤づくりにあった 1。
この時期の経験が、後の「スマートシティ社会実装コンソーシアム」の設立(2022年5月)へと繋がっている。同コンソーシアムにおいて、彼は事務局およびコミュニティマネージャーとして、データ連携基盤(都市OS)を活用したサービス開発の勉強会や、サービスカタログ・マーケットプレイスを通じた情報の流通を促進した 1。これは、政策(Policy)を現場(Implementation)へと着地させるための「翻訳家」としての活動であったと言える。
土屋氏の専門性は、中央省庁だけでなく、多くの地方自治体からも求められるようになった。2023年以降、彼は神戸市、草津市、そして総務省のアドバイザーに就任し、それぞれの地域特性に応じたデジタル化とウェルビーイングの向上を支援している 1。
2019年6月 - 2021年4月 内閣府政策調査員
第6期科学技術・イノベーション基本計画策定、スマートシティ政策立案 2
2022年5月 - 2025年6月 (一社)スマートシティ社会実装コンソーシアム 事務局
コンソーシアムの設立、コミュニティマネジメント、分科会運営 1
2023年5月 - 神戸市スマートシティアドバイザー
神戸市スマートシティ推進コンソーシアム等への専門的知見の提供 1
2025年3月 - 草津市スマートシティ社会実装アドバイザー
草津市のスマートシティ社会実装に向けた伴走支援 1
2025年9月 - 総務省 地方公共団体DXアドバイザー
地方公共団体の経営・財務マネジメント強化、DX推進の支援 6
土屋氏の活動の最大の特徴は、国家規模の政策に関与しながらも、特定の地域(南伊豆町、流山市、会津若松市)において自ら手を動かす「当事者性」を失わない点にある。
2018年、土屋氏は静岡県南伊豆町の地域診断事業を実施した。これは中小企業診断士としての専門調査員としての活動であったが、彼は単なるレポート作成に終わらせず、有志の診断士らと共に「南伊豆応援隊」を設立し、理事に就任した 1。
2019年7月には、南伊豆町と中小企業診断士団体との間で地域経済活性化に関する協定を締結し、実効性のある支援体制を構築した 5。南伊豆町内商工事業者向けの地域資源活用ワークショップや、若手経営者向けの課題発掘ワークショップなどを通じて、地域内の対話を促進し、自走する組織づくりを支援している 3。
現在の居住地の一つである千葉県流山市では、2017年から「Code for Nagareyama」に参加し、シビックテック(市民がテクノロジーを使って地域課題を解決する活動)に邁進している 5。2018年には「Civic Tech Zen Chiba」のCCOに就任し、千葉エリア全体のシビックテック団体のアライアンス構築に貢献した 5。
また、流山市の若者支援にも注力しており、2020年には大学生の起業支援プログラム「夢まちラボ」のクラウドファンディングを実施した 1。2023年からは「流山Make our City(MoC)事業実行委員会」を立ち上げ、若者が主体となって自分たちの街を創る「部活動」のような場を提供している 5。この活動は、流山市のブランディングサイト「ながれやまStyle」でも大きく取り上げられ、新しい市民参画のモデルとして注目されている 5。
2018年1月 - 4月 南伊豆町商工会 地域診断事業
2018年10月 南伊豆町産業振興計画 地域資源活用ワークショップ ファシリテーター 3
2018年12月 伊豆地域若手経営者向け地域課題発掘ワークショップ 講師 3
2021年12月 - 22年2月 南伊豆町職員向け DX研修会 講師 7
土屋氏は、現場での経験を言語化し、メディアを通じて広く発信する能力にも長けている。
2017年の「日経ビジネス」での鼎談記事「足の裏の米粒と揶揄される国家資格とは」は、企業内診断士の課題と可能性を世に問う象徴的な内容であった 5。また、診断士向けポータルサイト「シンポタ」では、「事業者と地域の魅力を共創し、地域活性化を実現したい」と題したインタビューに応じ、自身の「支援側」から「当事者」へのパラダイムシフトについて語っている 5。
2023年6月から開始したPodcast番組「シン・ふるさと」(旧:スシ屋のツチ屋の相席いいすか)では、地域づくりのリーダーや実践者をゲストに招き、音声によるコミュニティ形成を行っている 1。また、note(office626)では、自身のキャリア観や地域活動の体験記を情緒的かつ論理的な文章で執筆しており、「2040年6月の日記」などの記事は、未来の社会像を想像させる深い洞察に満ちている 1。
2017年12月 日経ビジネス「足の裏の米粒と揶揄される国家資格とは」鼎談(企業内診断士) 5
2019年7月 毎日新聞「南伊豆町 地域経済活性化を 中小企業診断士らと協定」活動紹介(南伊豆応援隊) 5
2020年2月 シンポタ「事業者と地域の魅力を共創し、地域活性化を実現したい」インタビュー 5
2023年6月 ながれやまStyle「このまちに次世代の関わりしろを作る」インタビュー 5
2025年6月 note「2040年6月の日記 〜退職エントリに代えて」
2026年3月 Wisdom (NEC)「地域再生モデル座談会(和歌山市加太)」モデレーター 6
2025年、土屋氏は「まちとしごととくらしの研究所」の所長・主任研究員として、また「株式会社子ラボ屋」の代表取締役として、新たなステージに突入した 3。
この研究所は、地域に埋もれた魅力を発掘し、磨くことを通じて、住民の幸せを支援することを目的に設立された [note.com/office626]。土屋氏がこれまでに培った「経営企画」「政策立案」「地域支援」の知見を統合し、中長期的な視点での調査・研究や、DX人材開発の伴走支援を提供している 4。
具体的には、以下の領域に注力している:
グループ経営戦略の策定と人的資本経営の推進
オープンイノベーションによる新規事業創出支援
コンソーシアム・一般社団法人の設立・運営支援
ウェルビーイング指標を活用した都市デザイン 4
2024年に会津若松市へ移住した土屋氏は、2拠点生活を送りながら、地域の声を聞くためのメディア活動を強化している 9。2026年1月からはエフエム会津のパーソナリティに就任し、「ガーデンFM(月曜日)」を担当している 6。2026年4月には、市役所本庁舎内の新スタジオへの移転に伴い、防災特化型局としてのリニューアルにも携わっている。これは、デジタル技術だけでなく、ラジオという伝統的なメディアを組み合わせた、強靭な地域コミュニティの構築を目指す試みである 6。
2026年3月31日、土屋氏は約4年半にわたり理事長を務めた「組織内中小企業診断士協会」を解散した 6。これはオンラインイベントの普及により当初の目的が達成されたことや、会員のニーズがよりパーソナライズされたものへ変化したことに伴う「前向きな決断」であった。彼は既存の組織形態に固執せず、常に社会の要請に合わせて最適な形へと変化し続ける姿勢を示している。
土屋氏の講演活動は、単なる知識の共有ではなく、聴衆の「マインドセットの変革」を促すことを特徴とする。
2025年1月19日、土屋氏は「地方公務員オンラインサロン」において、「いまさら聞けないスマートシティ〜あなたの街にもくる…きっとくる…!ウェルビーイング的スマートシティのススメ」と題した講演を行った 10。この中で彼は、スマートシティを単なる効率化の手段ではなく、市民の「幸福度向上」を目的としたものとして定義し直す必要性を説いた。デジタル庁のウェルビーイング指標活用ファシリテーターとしての知見を活かし、自治体職員が具体的な政策にどう落とし込むべきかを、実務的な視点から提供している 10。
2017年 シビックパワーバトル東京大会
シビックパワーアライアンス
事務局 1
2021年5月 登壇「スマートシティのつくりかた(ガイドブック解説)」
スマートシティ・インスティテュート主催オンライン配信 1
2023年6月 - 10月 神戸市スマートシティ推進WSファシリテーター
KOBEスマートシティ推進コンソーシアム 3
2026年1月19日 講演「ウェルビーイング的スマートシティのススメ」地方公務員オンラインサロン講師 10
2026年3月 「地域再生モデル座談会」モデレーター NEC Wisdom
土屋氏のこれまでの実績を詳細に分析すると、そこには一貫した「3つの柱」が存在することがわかる。
第一の柱は、東京大学運動会応援部時代から続く「応援」の精神である。これは、自身が主役になるのではなく、構想を持つ人をサポートし、伴走することで成果を最大化させるスタイルである。彼は自らを「当事者」と位置づけながらも、常に周囲のポテンシャルを引き出す「触媒」として機能している 4。
第二の柱は、内閣府での政策立案経験と、南伊豆や流山での泥臭い現場支援を両立させる「バイリンガル(二言語併用)」能力である。スマートシティやDXという抽象的な概念を、地域の商店主や若者が理解できる具体的な言葉に翻訳し、逆に現場の切実な課題を、国や自治体の政策へとフィードバックさせる。この往復運動こそが、彼の社会実装の鍵となっている 1。
第三の柱は、最先端のICT(都市OS、DX、データ連携)を熟知しながらも、最終的には「温泉めぐり」や「打楽器演奏」、さらには「合コンマスター」といった、人間的な触れ合いや情緒を重んじる姿勢である 6。スマートウォッチで体調を管理しながら(インフルエンザ罹患時のエピソードに見られるように)、ラジオを通じて地域の声を拾う彼の姿は、21世紀型の「新しい公人」のあり方を示唆している 6。
土屋俊博氏の実績を辿ることは、日本の地域創生とデジタル化の歴史を俯瞰することと同義である。NECでの企業人としての研鑽、内閣府での国家政策への参画、そして独立後の2拠点生活を通じた地域支援。これら全ての点は一本の線で繋がっており、その先には「誰もが自分の住む街を自分たちで創れる社会」が描かれている。
2026年4月、彼は会津の防災ラジオ局のリニューアルや、経営者への伴走支援サービス「わたしゃあなたのソバがいい」の提唱(エイプリルフールのユーモアを交えつつも)など、さらなる活動の幅を広げている 6。彼の活動は、デジタルとアナログ、都市と地方、政策と現場、そして仕事とくらしという、一見対立する概念を融合させ、新しい価値を生み出すための壮大な実験場と言える。
今後、日本の多くの地域が直面するであろう課題に対し、土屋氏のような「多層的な支援者」の役割はますます重要になる。彼の活動軌跡は、次世代の地域リーダーや専門家にとって、極めて示唆に富む先行事例であり続けるだろう。
官公庁関連
内閣府政策調査員、総務省アドバイザー、神戸市・草津市アドバイザー1
民間・社団
組織内診断士協会理事長、スマートシティ社会実装コンソーシアム事務局1
地域・市民
南伊豆応援隊理事、流山MoC代表、Code for Nagareyama、エフエム会津パーソナリティ5
教育・発信
Podcast「シン・ふるさと」、note、各種メディア寄稿1
土屋氏の活動は現在進行形であり、2026年以降の福島県会津若松市と千葉県流山市を拠点とした活動が、日本の地域経営にどのような新たな一石を投じるのか、引き続き注視される。 6
引用文献
土屋俊博 lit.link - リットリンク, 4月 5, 2026にアクセス、 https://lit.link/tuttiwow
土屋 俊博のプロフィール - Wantedly, 4月 5, 2026にアクセス、 https://www.wantedly.com/id/toshihiro_tsuchiya
土屋 俊博 - 写真, 4月 5, 2026にアクセス、 https://well-being.murc.jp/facilitator/WB06010.pdf
新しいふるさとを創る|土屋俊博 - note, 4月 5, 2026にアクセス、 https://note.com/office626/n/n0eec09c32adf
土屋俊博 lit.link, 4月 5, 2026にアクセス、 https://lit.link/en/tuttiwow
Toshihiro Tsuchiya (@tutti666) • Facebook, 4月 5, 2026にアクセス、 https://www.facebook.com/tutti666
講師紹介:土屋 俊博 | 大塚商会による中小企業診断士のための理論政策更新研修サイト, 4月 5, 2026にアクセス、 https://www.otsuka-shokai.co.jp/koushin-kenshu/lecturer/tsuchiya-t.html
創業塾2023 受講生募集 - 流山商工会議所, 4月 5, 2026にアクセス、 https://nagareyama.or.jp/archives/10568
パーソナリティ | FM愛'S - エフエム会津 - 76.2MHz, 4月 5, 2026にアクセス、 https://www.fmaizu.com/personality/
〜公務員におすすめのイベント〜いまさら聞けないスマートシティ~あなたの街にもくる…きっとくる…!ウェルビーイング的スマートシティのススメ[講演:土屋 俊博/進行:坪田 まつ美] - Holg, 4月 5, 2026にアクセス、 https://www.holg.jp/event/onlinesalon_event240/